yoccatta TOKYO のエシカルトライ日記

廃棄エアバッグのアップサイクルブランド『ヨカッタ トーキョー』のエシカルな日常を綴ります

2050年の人口と食糧事情 

エシカルコンシェルジュとしての個人的な活動のお話になりますが、 先日、コンシェルジュ仲間と共に、食品系ベンチャー企業との座談会に参加する機会をいただきました。

 

日本では既に人口減少が始まっていますので、あまりピンと来ないかもしれませんが、国連の報告書によると、今後も世界の人口は増え続け、2050年にはなんと97億人になると予測されています。 (30年で20億人の増加予測)

 

近ごろ、小麦粉や植物油などの値上げが続いていますが、これは食糧自給率が低い日本では、海外市場の影響が大きいということ。

(日本の自給率:小麦粉-12%、油-13%)

将来、世界的な食料不足がおきた時には、みな自国優先となりますので、日本などの輸出にまわる量が減りますし、価格も高騰してしまいます。

 

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 資料:SILK FOOD「SILK FOODとは?」より

 

この人口増加予測に伴って、特に動物性たんぱくの不足が懸念されており、2013年には国連食糧農業機関(FAO)より、解決策の一つとして、昆虫類の活用を促す報告書が発表されています。

https://www.fao.org/japan/news/detail/en/c/291995/

 

メディアなどで、面白おかしく昆虫食を取り上げているのを見かけることがありますが、 農林水産省や商社では、将来を見据えて、真剣に研究や考察を重ねていて、スタートアップ企業についても応援しています。

ベンチャー企業が、大手の菓子メーカーやパンメーカー、製薬会社と実際に商品づくりをされている様子を知り、 私たちが何となく捉えている認識とは全く違う、将来に向けての必然性を知ることが出来ました。

 

国連食糧農業機関(FAO)の記事を読むと、「これからは昆虫食をどんどん食べましょう」と単純に提唱しているわけではなく、 自然がもたらしてくれるひとつの資源として見直すこと、例えば家畜資料を昆虫の粉末への代替するなどについても言及しています。

 

ちなみに、冷血生物である昆虫は、体温を保つために飼料からのエネルギーを使用する必要がないため、ほんの2kgの飼料で、1kgの昆虫を生産することができます。

(牛肉1kgを生産するためには、8kgのエサが必要)

栄養価が高い上に、環境への負荷が少なく生産効率が良いのです。

 

私も以前関わっていたプロジェクトで、 生物多様性スタッフがコウロギやタガメを調理したり、パウダー化したりする様子は見ていましたが、 ここ数年で、昆虫食事業のスタートアップ企業が続々立ち上がっているようです。

 

 

世界では全人口75億人の1/4以上、約20億人が1900種以上の昆虫類を食べています。

サステナブルなスーパーフードとして、『昆虫食』が脚光を浴びる日も、近いかもしれません。