使わなくなったバッグを未来へつなぐ
使わなくなった洋服やバッグ、皆さんはどうしていますか。
身近な回収のインフラが整っていないこともあり、クローゼットに溜め込んだり、やむなく捨てている方も多いのではないでしょうか。
捨てることなく、次へ繋げる選択肢のひとつとして…『 PASSTO (パスト)』という取組みをご紹介したいと思います。
『 PASSTO (パスト)』とは、PASS TOを短縮した造語で「次の人に渡す、未来につなぐ」ということを意味しています。不要品を「回収」、最適な使い道を「選別」して、「リユース・リサイクル」の循環をつくる仕組みで、2023年春にスタートしました。
15年以上不用品の再流通に取り組んできた循環商社 株式会社ecommit (鹿児島県にあるベンチャー企業) が、不要品の回収・選別・再流通を一気通貫で行っています。
上勝町の取組み✽1など、ゼロ・ウェイスト普及✽2の先駆者である坂野 晶さんも取締役として就任されています。
✽1【上勝町の取組み】町民協力のもと、リサイクル率80%を達成し、世界から注目を集めた
✽2【ゼロ・ウェイスト】ゴミをうみださない活動
BOXから回収されたモノは、株式会社ecommitが選別
➔ 次の人が使える状態なら、国内外のリユースへ再流通
➔ リユースが難しい状態のモノは、繊維等の素材にできるようパートナー企業と共にリサイクル
↑昨年11月に開催された「TOKYO FASHION CROSSING」にて
↑渋谷郵便局2Fにある回収BOX
HPで回収拠点を確認したところ、現在、関東と九州を中心にどんどん広がっているようです。郵便局や商業施設に常設されている他、イベント会場にも設置されています。
筆者が初めて回収BOXを見かけたのは、昨年11月に日比谷ミッドタウンで開催された「TOKYO FASHION CROSSING」のイベントでした。そして、先週、宮下パークで開催された「VIN PARK」での様子が冒頭の写真です。
ヨカッタのアトリエから一番近い回収場所を探したところ、渋谷郵便局が見つかりました。エスカレーターを登って振り返ったところに発見。
『 PASSTO 』が魅力的なのは、洋服だけでなく、バッグやアクセサリー、おもちゃなども回収してくれるところ。 (場所によって回収可能なモノが異なるので要注意。サイトで確認してください)
ヨカッタのBAGはとても丈夫ですが、使わなくなった際には、このようなスポットを利用して、次の方へ繋げていただくのもいかがでしょうか。
「回収」というのは、とても地味な作業。
ヨカッタのパートナー企業『エコアール』も、かつては“ポンコツ屋”と言われていたそうで、ecommit代表の川野氏のブログにも、“バッタ屋”というキーワードがありました。
洋服や雑貨に関しては、未だ社会的な回収の仕組みもなく、私たち消費者の理解と協力が必須です。新品の綺麗な世界に魅了されがちですが、「回収」という作業にも着目していきたいと思います。
新しいアイテムが欲しくなった時には、古いモノを手放す方法も考えてみましょう。
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[ PASSTO 関連情報 ]
●ecommitと、ecommit代表の川野輝之さんのブログ
●日本郵便【郵便局をハブにした回収ステーションの設置】
https://note.com/ecommit/n/n592c9cd14558
https://www.ecommit.jp/news/tgd7vo83i/
●東京建物【Brillia「すてないくらしプロジェクト」】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000067508.html
マイノリティな視点からうまれるユニバーサルデザイン
度々お伝えしていることですが、ヨカッタのチャレンジは、エアバッグ開発エンジニアとの出逢いからスタートしました。マーケティング的な発想からうまれたプロダクトでないところがヨカッタらしいというか … 新しいチャレンジは、いつも出逢いがきっかけとなって導かれています。
クラウドファンディングで発表した『SIDE MY LIFE』のユニバーサルデザインについても、マルイさんを介したご縁で、脳フェスさんと出逢えたことがきっかけでした。
「本当に使いやすいバッグに出会ったことがない」という片麻痺当事者の方のリアルな声に、デザイナーのクリエイター魂が揺り動かされました。棄てられているエアバッグの存在を知った時のように。
脳フェス代表の小林さん自身が、理学療法士であり片麻痺当事者であることも、大きな要因だったと思います。「曲がるストローやジッポーライターなど、社会的弱者(マイノリティ)のニーズから開発されたアイテムが、世の中のスタンダードになってきた」…そんな小林さんの理念にも、深く共感しました。
デザイナーの伊藤は、これからのデザイン業務において、ここに大切なヒントがあると直感したようです。これまでの〈サステナブル〉というキーワードに加え、〈✽インクルーシブ〉という視点がヨカッタに加わりました。
✽【インクルーシブデザイン】ユーザー対象とされていなかった人たちを包括するようなデザイン
片麻痺当事者のリアルな視点を通して、さまざまな人やシチュエーションにおいて、片手使用ができるバッグを目指しました。左利きの人はもちろん、傘をさしていたり、子供と一緒だったり、片手が塞がっている時にも便利なバックパックは、誰にでもやさしいカバンになれるはず。
「健常者が想像で作っているから、本当に当事者の人が使いやすいのかどうかわからない。脳フェスに集まる沢山の当事者の意見を参考にしていこう!」となっていったのも、自然な流れでした。
量産品として生産できる範囲で、最大公約数を見つけていくというのは大変な作業でしたが、使用される方の声を聴くという、なかなか経験できないプロセスは、とても貴重でした。プロダクトの作り手にとって、“ユーザーのイメージ” はあっても、“ユーザーの顔が見えるデザイン作業” というのは、かなり新鮮だったと思います。
そして、実際、手元に届いた皆さんからの喜びのメッセージがまた素晴らしく、、、「思い切って買って良かった!」「カッコイイ!」「一生大事にします!」などなど。様々な場所へ足を運ぶ相棒として『サイドマイライフ』の存在を位置づけ、歓迎して下さっているご様子に、スタッフ一同、胸が打たれました。
作る人と使う人、お互いに顔が見えるって、最高です!
ヨカッタのデザインチャレンジ、更なる進化も目論んでいるようですので、今後の動きにも是非ご期待ください。
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[ユニバーサルプロダクト 関連情報]
SDGsの流れもあり、各業界でユニバーサルなプロダクトが増えてきていますが、ファッション業界はかなり遅れているように感じています。
使用するための機能を叶えるだけでなく、自分らしさを表現でき、その商品を使っていることが誇らしくなるようなプロダクトが理想です。人気ブランドがマタニティウエア等を展開するケースが増えてきたように、 ユニバーサルデザインにも挑戦していくブランドがどんどん増えていくと良いなと思います。
◆『トミーヒルフィガー』では、2016年より障害のある大人と子どもが着脱しやすい機能を搭載したコレクションを展開しているようです。片手で操作できるジッパー、マグネット式のボタンなど、誰もがストレスなく自分らしいスタイルを表現できるよう配慮されています。
重要アイテムである副資材の開発にも期待しています。
◆YKKが研究開発したインクルーシブなファスナー「*VISLON® マグネットタイプ」。これは、開具部分に埋め込まれたマグネットのアシストによって、誰でも簡単に操作できるファスナー。
→誰もがより簡単に操作できるインクルーシブなファスナー
https://ykkdigitalshowroom.com/jp/article/344/
ファスナーやマグネット、マジックテープなどは片手ライフに重要なアイテム。使いやすい機能性と価格設定での開発、応援したいです。
2024年もチャレンジを続けます
昨年は ユニバーサルデザインに挑戦し、 初めてクラウドファンディングというかたちで 沢山の皆様と繋がり、ご支援いただく経験もできました。
スタッフ一同、心より感謝申し上げます。
2024年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
突っ走ってきたクラウドファンディングも、最後のご報告となります。
お陰様で大きなトラブルもなく、『SIDE MY LIFE』の縫製が完了し、12月下旬に私たちの元へ届きました。
お一人お一人の方へ、心を込めて製品を梱包させていただき、年末にほとんどの出荷作業を終えることが出来ました。楽しみに待っていて下さっていた皆様へこうしてお届けすることが出来、感無量です。
喜びのメッセージをアップして下さるSNSの投稿を拝見すると、本当に嬉しいですし、実感がわいてきます。
旅したエアバッグ が役目を終え、沢山の丁寧な手作業を経て、お手元に届いた『SIDE MY LIFE』。そんな道のりにも思いを馳せていただけたら幸いです。
『SIDE MY LIFE』のバックパック・サコッシュを相棒に、皆様が沢山の素晴らしい時間と体験を、自分らしく楽しんでくださることを祈っています。
ヨカッタトーキョー は、今後も更なる挑戦を続けていきます。
2024年も応援よろしくお願い致します。
TV番組で紹介いただきました
先日、テレビ東京『あ うんエシカル百科店』にて、ヨカッタ代表 伊藤 卓哉の活動をご紹介いただきました。
毎週日曜日 17:15〜 放映されている『あ うんエシカル百科店』は、エシカル消費をワクワクしてクリエイティブに楽しめる、新しいライフスタイルを提案する番組です。
5分間の番組ですが、知っていただきたい情報がぎゅぎゅっと凝縮され、素敵な内容に仕上げて下さいました!アーカイブもありますので、ぜひご覧いただきたいです。
10月 15日(日) 放送
【# 2 廃棄されるエアバッグでバッグができる?】
〜 新たな使命を受けたエシカルなバッグの旅 〜
アップサイクルって何だろう?
▼廃棄、焼却されている車のエアバッグがデザインの力で新しいバッグになる?
▼使われないことが嬉しいこと「エアバッグ」に込められた思い
私たちの命を守ってくれるエアバッグが、使われずに処分されていること。その新たな使い道、新たな旅のストーリーとしてご紹介くださいました。
廃棄される材料に新しい価値を吹き込むアップサイクルの裏側には、マイナスをプラスに変える創意工夫と、想いを共有する人たちとの協力関係が必須です。
番組の中で、それを効果的に表現してくださったのが、「音」だった気がしました。
エアバッグを取り出すため強制爆発させる時の衝撃音、一枚一枚汚れを丁寧に落としていく作業音など、エアバッグがBAGへ生まれ変わるまでの大変な道のりと、それを支えている人たちの存在を、リアルに感じていただけたのではないかと思います。
理解が難しいアップサイクルの背景に寄り添って下さり、プロの客観的な視点と技術で仕上げて下さった番組構成に、感動でした。
この場を借りて、「あうんエシカル百科店」関係者の皆様、テレビ東京様、制作会社の皆様、撮影協力を快諾いただいたしんわルネッサンス様へ、心より御礼申し上げます。
放送はこちらよりアーカイブ視聴できます。
また、番組と連動したECサイト『あうんエシカル百科店』にて、ヨカッタトーキョーの商品をお取扱いいただくこととなりました。ECサイトとテレビの番組が連動し、エシカルな暮らしの楽しさを物語として発信していく取組み、新しいです!
ECサイトでは、エシカルファンの興味を満足してくれる様々な情報や商品を紹介しているので、見応えたっぷり。
こちらでもヨカッタをご紹介いただいています。
自動車のエアバッグは旅を続ける - a•unエシカル百科店|温故知新で未来を創造するメディア
一人の百歩より、百人の一歩。
エシカルなライフスタイル、皆で盛り上げていけたらと思います。
朝日新聞 夕刊に掲載されました
片麻痺当事者と開発した『SIDE MY LIFE』の活動が、2023年9月29日(金) 朝日新聞 夕刊1面に大きく掲載されました。
「まひ残る人も 外出もっと楽しく」
「リュック脳疾患患者と開発」
脳フェス代表の小林 純也さんや、『SIDE MY LIFE』のプロトタイプを愛用してくださっている佐川 陸さんのお話も紹介されています。
↑朝日新聞 2023.9.29 夕刊1面
お陰様で沢山の問合せをいただいており、関連情報をこちらへ記載いたします。
恐れ入りますが、お問合せはメールでお願いいたします。
>> お問合せ窓口
↑画像はTIMELINE クラウドファンディングサイトより
「SIDE MY LIFE」Wハンドル3WAYバックパック:一般販売予定価格 ¥35,200 (税込)
サコッシュ: ¥14,300 (税込)
● 片手で使える3WAYバックパック『SIDE MY LIFE』の詳細を知りたい方
『SIDE MY LIFE』は、TIMELINEクラウドファンディングのリターン品です。募集は2023年8月末で終了していますが、詳しい情報はクラウドファンディングサイトでご覧いただけます。
>> クラウドファンディングサイトはこちら
【脳卒中フェスティバルで誕生】 背負いながら片手でも使いやすい多機能バックパック
● 『SIDE MY LIFE』を購入希望の方
クラウドファンディングで予約購入できなかった方は、弊社で若干の在庫を持つ予定ですのでお問合せください。(お届け予定は12月以降)
>> 予約購入のお問合せ
●『SIDE MY LIFE』の現物を見たい方
2023年10月29日 錦糸町にて開催の『脳フェス2023』にて、見本品を展示予定です。ぜひ会場へお越しください。
※yoccatta TOKYO 渋谷アトリエでも見本をご覧になれます。
少人数で運営しておりますので、ご希望の方は事前にご連絡下さい。
>> アトリエ訪問の問合せ
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✽yoccattaTOKYOの通常モデルは公式HP、オンラインサイトをご覧ください。
(※『SIDE MY LIFE』以外の商品)
✽店頭で通常モデルを見たい方
〈 yoccattaTOKYO 取り扱い店舗 〉
◎ 渋谷ロフト5階
◎ 横浜ロフト(そごう横浜店 7階)
◎ 阪神うめだ本店 3階 ReP.
沢山の支援に支えられて
先月末、yoccattaTOKYOとして初めてのクラウドファンディングが終了しました。
皆様の多大なるお力添えがあって、目標金額の682%を達成できました!ありがとうございました!
何のノウハウもないままクラウドファンディングに突入しましたが、、、スタート直後に目標額達成、続々と届く皆様のエール、正直、応援パワーというものをこんなにダイレクトに実感したことがなかった私たちにとって、全てが初体験の連続でした。
何と表現したら良いのか相応しい言葉が探せないのですが、皆さま一人一人に、感謝の気持ちをお伝えしたいです。
これまでエシカルなモノづくりに挑戦しつつ、実は結構遠かったのが、“ユーザーとの距離”でした。どんな方が、どんなニーズ、どんな気持ちでヨカッタに興味をもって下さっているのか … これまで限られた接点しかなかったため、正直、実感として掴みきれていなかったのです。
しかし今回、〈デザインする側〉✕〈つくる(材料を集め加工する)側〉✕〈使う側〉が、私たちの中で、初めてしっかり繋がった感覚を得られました。
片麻痺など当事者であるご自分へ、またご家族へのプレゼントとして…
子育て真っ最中のパパママ、普通に片手で使いやすい鞄として…
『SIDE MY LIFE』を選んでくださり、素敵なエールをお寄せくださり、
私たちの活動が自己満足じゃないと、確信も持てました。
もうひとつ得た大きな宝は、“サポートを受ける体験” です。
【ひとりの100歩より、100人の一歩】と言われますが、今回の活動を通して、こういうことなのかもしれないと思えました。
自力で船をつくるだけではダメで、港を提供してくださる方や、風や波をおこしてくださる方がいて、それではじめて、大きな海に、沖に、出ていくことができる。
これまでの応援団に加え、「TIME LINE」という港、「脳フェス」をはじめとした皆さんが風や波となり、支援者や新たな協力者に出逢わせてくださいました。
同じ志をもつ方々との輪を、強く大きくしていくことの大切さが、頭ではなく、実体験できたことにも、心から感謝です。共に手を繋いで、次なる未来を描いていけたらと思います。
『SIDE MY LIFE』のバックパック&サコッシュは、現在、皆さまへお届けすべく生産に入っております。クラウドファンディングサイトの方で随時ご報告させていただきたいと思います。
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また、今年の『脳フェス2023』は、10月 29日(日) 東京で開催されます。
yoccattaTOKYOも参加予定ですので、どうぞ気軽にお声がけください。
ぜひ会場でお会いしましょう。
● 日時:2023年 10月29日(日) 10:00〜19:00
● 会場:錦糸町マルイ・すみだ産業会館(8F本会場)
東京都墨田区江東橋3-9-10
● 参加費:無料 (一部有料)
● 参加申込:こちらより (本日まで早期特典あり)
※どなたでも参加できます(当日受付も可)
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〈その他の最新情報〉
● 朝日新聞デジタル版にヨカッタの活動が掲載されました。
「鏡に映らない」ファッションの価値 まひ患者と開発のカバンに装備 https://www.asahi.com/articles/ASR9H5T7LR99UTIL00J.html
● BS TBSの番組『トレンドクリップ』でヨカッタのアップサイクルが紹介されました。 https://bs.tbs.co.jp/entertainment/trendclip/
● 温故知新で未来を創造するメディア『a・un(あうん)エシカル百科店』のサイトに紹介されました。
「自動車のエアバッグは旅を続ける」
【公式】脳フェスチャンネルにてライブ配信決定
クラウドファンディングもあと6日!
お陰様で、現在、目標金額の558%達成です〜!
感謝という言葉では言い尽くせません。
皆さまからの身に余るご支援に、背筋が伸びるヨカッタです。
『SIDE MY LIFE』は、クラウドファンディングだから実現できた企画です。
◎ “左利き” の方に対応できる、貴重なチャンス!
通常のプロダクトとして、私たちがリスクを負って左利き用の生産に踏み切ることは、到底不可能でした。本当に本当に貴重な企画なんです。プレゼントとしても喜んでいただけるハズです。次のチャンスがあるとは限りませんので、どうかお見逃しなく。
◎ クラウドファンディングだけの特別割引価格!
クラウドファンディング企画だからこその、リターンとしての早割価格、送料込みでご提供させていただいています。これもまた貴重なチャンス。
◎ [廃棄エアバッグのアップサイクル]+[片麻痺当事者と創るユニバーサルデザイン]
コラボだから実現した、ダブルでエシカルな素晴らしい企画!ご使用いただく方にとっても、自慢したくなるような商品かと思います。
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なお、いよいよラストスパートということで、
明日 8月27日(日) 20時〜21時 ←21時〜22時に変更
【公式】脳フェスチャンネルにて、ライブ配信することになりました!!
〈 yoccatta TOKYO × 脳フェス 〉の『SIDE MY LIFE』スペシャルトークです。
ぜひご視聴ください。
↓クラウドファンディングページはこちら