yoccatta TOKYO のエシカルトライ日記

廃棄エアバッグのアップサイクルブランド『ヨカッタ トーキョー』のエシカルな日常を綴ります

エシカルと、正しさ

 

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エシカル】とは・・・「倫理的な」という形容詞。

「倫理」とは、人として守り行うべき道。

 

この哲学的なワードが、、、

何気ない現実を目の前に、わからなくなる時があります。

時代や場所、背景によっても、

善き行動は変わるのではないでしょうか。

 

 

江戸時代を生きていた人たちと、

現代人の価値観が異なるのは当然ですし、

 

赤道付近の砂漠と、南極での暮らしでは、

気をつけなければならないことも全然違うでしょう。

 

紛争地域で生まれ育った人と、

安全で治安の良い日本で暮らしている私たちとでは、

あたり前の感覚が共有できないでしょう。

 

 

自分のエシカルな選択を安易にふりかざすと、

誰かを傷つけることもあります。

 

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↑ これは、yoccattaのブランドマーク

 

"迷えるマーク”赤と青の、まるで動脈と静脈のようなマークは

ひらがなの『よ』をモチーフにしていて、

 

赤い線は、開発しては破棄し発展していった30世紀の産業界、

青い線は、地球が痛んでいることに気がついて、

下がりながらも改善に向かおうとする現在をあらわしています。  

 

yoccattaは、常に迷いながらチャレンジを続ける

ブランドでありたいと思っています。

yoccatta tokyo HPより

 

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リサイクルの技術やシステムは、

これから10年、20年で大きく変わっていくと確信しています。  

 

エアバッグの開発や、自動運転の普及などによっても、

状況は変化していくでしょう。 

 

廃棄エアバッグをアップサイクルする

必要がなくなる未来へ到達するまで、

yoccattaも、その時、その状況の、よりよい選択を、

悩みながら探していくのだと思います。

 

それでいいし、それがいい、と思います。

 

 

正しさは、時に、軋轢をうみます。

正しさと、正しさが、国同士の戦争に発展します。    

しなやかさのない正しさは、幸せをうまない。

エシカルな行動も、同じだと思います。

 

 

頼りにしたいのは、

外側についた後天的な正しさではなく、

私たちの内側の深いところにある

根本的な喜び、叡智。

 

 

ときどき、出来ないことばかりで情けなくなりますが、

共に悩み、共に迷いながら、

一歩、一歩、進んでいけたらと願います。

 

エシカルも、人生も。

 

 

命を守る、陰のヒーロー

ここでは、ヨカッタのエシカルコンシェルジュスタッフが感じたこと、出会ったことなどを、ゆるく綴っていきたいと思います。
 
本日は、@yoccatta_officialで発信した「ライフステッチ」のことや、その周辺のお話を。
 
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“ハンドルの中央に隠れるエアバッグは、丸くて、大きなベレー帽の様な形をしています。事故の際、起爆装置が作動して、コンマ数秒の間に"エアー"が送り込まれ、プラスチックのカバーを押し破って膨らみ、ドライバーの命を守ります。強烈な圧力がかかるその先端…エアバッグの中央部分は、破裂防止の為に生地が二重に施され、特殊なミシンステッチで補強されています。 
ドライバーを守る…言わば「命のステッチ」です。” 
@yoccatta_official 〈命のステッチ LIFE stitch〉より

エアバッグ

デザイナーの伊藤にとっては、当たり前のエアバッグSTORYだったかもしれませんが、まだまだ深く認識できていなかった私には、改めてエアバッグの愛に触れた想いがして、、、自分でも更に調べてみることにしました。
 
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今でこそ、誰もがエアバッグの有効性を疑っていませんが … 開発当時の努力は大変なものだったようです。「こんなものが本当に実用化できるのか…」と、周囲の人たちさえ半信半疑の中、“命を守るためのシステムの必然性”を信じて諦めなかった、開発者の方々の熱意のお陰なのです。
 
火薬を使ってガスを発生させるそのシステムも、いざという時の一瞬の確実性はもちろん、廃車となるまでの長い時間経過の中でも不具合がおきないよう、リスク回避のための様々な努力が重ねられているのです。命を左右する安心安全を “当たり前”にするまでに、どれだけの失敗や苦悩があったことか…。
エアバッグの技術者達こそ、陰ながら命を守るヒーローです!
 
そして、yoccatta「命のステッチと呼ぶ、丸いミシンステッチは、その象徴のひとつ。色や形状の違いも、各社の工夫や、製造された時代を象徴していると思うと、感慨深いですね。
 
一般的な量産品と違って、yoccattaに全く同じBAGは存在しません。私たちスタッフも、商品が出来上がってきてはじめて、ひとつひとつのBAGに出会う感覚があり、毎回ドキドキします。仕様書に表現されていない「命のステッチ」から、裁断して下さった方のセンスと愛も伝わってきます。時にはユーモアも。
 
 
個人的なことですが、私は、大切な友を交通事故で失いました。エアバッグが事故に遭遇せず役割を終えることは、決して当たり前のことではありません。使われなかったエアバッグは、“幸運のしるし”なんです。
 
 
愛おしい!? 命のステッチ!
使われなくて、本当にヨカッタ!
 
 
あなただけの “ステッチ” を選ぶこともできます。
↓ONLINE SHOP -命のStitchシリーズ-